患者にも大きなメリットが生まれるモニター診療

ICECの藤江です。

前回、「モニター診療は患者の啓蒙に効果抜群」と書きました。歯科医だけでなく、患者も自分の口の中の映像を見ることで自覚が高まります。「こんなに汚れているのか。きちんと磨いているつもりだったのに、まだまだだな」と気づいてもらえるわけです。

モニター診療の映像を見る、見ないは、患者の判断に任せています。中には「自分の口の中なんて見たくない」と拒否する患者もいますから、その場合、当然ですが、強要することはありません。これまでの経験から言うと、「見たくない」という人は大人に多く、これに対して子供は好奇心旺盛なのでしょう、大概の場合、映像に釘付けになります。診療をスムーズに進めるための強力な武器になりますから、小児診療にオススメです。

モニター診療の映像を見てもらった患者に対して、私は「よく磨いてください」とあまり言わないようにしています。私があえて言わなくて、患者自身がよくわかっているから。実際、映像を見た患者は、その後自宅で一所懸命磨いてくるのでしょう、次に来院した時は見違えるほど歯がきれいになっています。

歯科衛生士の負担も軽減

モニター診療の恩恵は、実は、歯科医と患者以外にも及びます。それは、歯科衛生士。一般的に、歯石の除去など歯のクリーニングについては歯科衛生士に任せている歯科医院がほとんどだと思います。患者の歯の裏側を見続けるのはほぼ不可能に近いため、クリーニングは手探りにならざるを得ません。

経験豊富な歯科衛生士であっても、手探りでのクリーニングにはかなり気を遣います。ほんのわずかなズレで患者の歯茎を傷つけてしまったり、きれいになっている部分を何回もこすってみたり。歯科衛生士にとっては苦労が多く、時間のかかる作業です。

モニター診療の映像があれば、歯の裏側でもきちんと目視しながら作業ができるため、ミスも無駄も排除することができ、ストレスなく作業効率が飛躍的に向上します。早く、確実に作業を終えられるので、歯科衛生士に加え、患者の負担も大幅に軽減できるわけです。

モニター診療では、歯がきれいになった様子が患者もその場ではっきりと確認できます。「きれいになった」「来てよかった」と患者の笑顔が見られるのがモニター診療です。顧客の満足度アップに貢献することは間違いありません。

著者プロフィール

口腔内カメラ教育センター
代表 藤江英宏(ふじえひでひろ)

口腔内カメラを使った「モニター診療」は、口の中を撮影し、その数倍~20倍の映像を見ながら治療をする方法で、2002年に私自身が考案した新しい治療方法です。