予防管理の充実が歯科経営の安定につながる

ICEC(アイセック)の藤江です。

歯科の予防管理では、患者さん自身に意識を高めてもらうことが先決です。とはいえ、患者さんが自分で確認しようと思っても、上顎の奥歯や歯の裏側の状態など、手鏡では見られない場所がたくさんあります。

モニター診療なら口内の隅々まで患者自身に確認してもらうことができます。モニター画面上で治療が必要な虫歯などを見せられるだけではなく、5倍~20倍に拡大されるので歯磨きが上手くできているかも一目瞭然。

きれいに磨いている人でも磨き残しの部分がハッキリと見えるため、モニター診療は虫歯や歯周病予防のための歯磨き指導でも大きな効果を発揮します。

 

患者さんに意識を高めてもらう伝え方は?

歯磨き指導の場合、単に口内の状態を見せるだけでは患者さんは歯磨き不足を責められていると感じるので、どのように説明するかが成功のカギになります。

大抵の人は、歯のどの部分に汚れが残っているのか分かっていません。だから、きちんと歯磨きしているにもかかわらず、磨き残しができて、そこから虫歯や歯周病になるわけです。

そういった患者さんに対して、モニターを見せながらどこに磨き残しができやすいのかを伝え、どうすれば汚れを取り除けるかをその場でやって見せることで、患者さん自身に納得してもらうことができます。

例えば、歯間に食べかすがある場合は、
「ここに大きなすき間がありますね。ここは歯ブラシがなかなか届かない場所なので、このように汚れが残る場合が多いのです。このままではいずれ虫歯や歯周病になってしまうので、このように歯ブラシを当てて、このように動かしてみたらどうでしょう」
などと言いながら、その場で汚れを落として見せます。このように一般論として話すと、角が立たず素直に聞いてもらいやすいのです。

また、歯間ブラシやフロスを使ったことがない、上手く使いこなせないという患者さんには、歯間ブラシやデンタルフロスの効果的な動かし方なども動画で見てもらうなど、常にわかりやすい説明を心がけています。

そんなわけで、ほとんどの患者さんが、次に来院した時にはかなりきれいに磨けるようになっています。自分の口内の状態や歯磨きに対する意識が高まっている証拠ですね。前回よりもよく磨けていることをモニターで見せて、努力の成果を実感してもらいつつ、今後も続けていくようにと促しています。

定期健診のお知らせハガキは要らない

当医院では、歯石とりや歯のクリーニング時にもモニター診療を行なっています。口腔内カメラで歯の裏側の歯石やステインを見ながら施術するので、余計な部分を削ってしまったり歯茎を傷つけたりすることがありません。

患者さんにとっても、痛みやストレスを感じることなく1回の治療(30分~40分)だけで、すっかり綺麗になったのが見て納得できるので喜んでもらえるばかりでなく、定期健診をする動機づけにも繋がります。

治療後は3ケ月または半年に一度の定期健診をお勧めしていますが、診療時に口の中を綺麗にする過程を見てもらっているので、よくある「定期健診のお知らせ」ハガキなどを一切出さなくても、自主的に健診のために来院される方が多いのです。

歯が痛くなってから来る患者さんだけではなく、痛くならないように虫歯や歯周病を予防するための健診や歯石とりで、定期的に患者さんが来院するようになると歯科医院の経営も安定してきます。

 

著者プロフィール

口腔内カメラ教育センター
代表 藤江英宏(ふじえひでひろ)

口腔内カメラを使った「モニター診療」は、口の中を撮影し、その数倍~20倍の映像を見ながら治療をする方法で、2002年に私自身が考案した新しい治療方法です。